電車で業!

こないだ電車乗って座ってたのね。そしたら変なおっちゃんが「屁のツッパリにもなりゃしねえんだよお!」とか怒鳴りながら乗り込んできたんですよ。でおっちゃんそのまま優先席にどっかり座り込みまして誰も聞いてないのにグダグダしゃべりだしたんですよ。以下俺が思い出せるおっちゃんの言。
「まあまったくよ、世の中なんかおかしくてよ、こないだもあれだあの、宅間?宅間何とかがよ、小学校襲っただの何だのって、はあ、全くおめえ、若いやつもなんやかんやでなんかやらかしてよ、法定刑下げろだのおめえ、少年法じゃねえけどよ。だいたいあれだな、馬鹿が増えてんだよなこれ極端な話。ゆとり教育じゃねえけどよ。ゆとり教育?ケッバカが。それで馬鹿が増えるんだからよ。円周率がどうたらっておめえこれ極端な話」
とこんな感じで一見これ非常に何か世間に訴えたい事があるようだけど実はテレビの中から流れてきた単語出来事つなげてそれっぽくしただけの非常に中身のない発言を延々続けてて個人的にすごく面白かったのでもっと聞いていたかったのだがおっちゃん割とすぐ降りて行っちゃってああ残念。
その後俺座席に座って寝ちゃってて夢うつつだったんですけど目的地の駅に電車が着いた気がしてあわてて飛び起きたんですよ。で「あ、やべえ」と思って急いで降りたんだけど実はまだ目的地の二個前の駅に着いたとこだったのね。んでそのまま戻るのも「あ、あいつ出戻りだ」感が出て気まずいじゃないですか。なので二個先の車両にさも「俺この駅で初乗りですよ」という風を装って再び乗り込んだんですよ。したらそこにいやがるわけですよ前述のおっちゃんが。ご丁寧にまたシルバーシートに座ってるわけですよ。「おいおいおっちゃんお前もかい」と思いつつそっちを見たら今度は見ず知らずの若造に向かって説教しとるんですよ。
「まあ俺もいろいろ言ったけどよ、俺は結局はお前を気遣って言ってるわけよ。お前の命を大事に思ってるんだよ俺は。ちゅうことをね?わかって欲しいわけだよ」
アッハッハ。な〜にを偉そうに言ってやがるおやじ。と思って言われてる若造の方を見たら「いやあなんか変なのに捕まっちまったな」的苦笑を浮かべて意外と素直に「ハイ、ハイ、そっスよね〜」などと良いお返事。というわけでこの若者のせいでオチが弱くなった感は否めないがまあ全体としてみたらわりかし愉快な話であろうと思うのでここに皆さんにご報告申し上げた次第。